FOLFOX#4 抗がん剤投与4クール目 と肝酵素の上昇
4回目の抗がん剤投与は2020年1月15日でした。
前日に血液検査と先生の診察では
「順調だね。副作用も想定の範囲内で、このまま頑張りましょう。
食事だけ頑張って食べてね。今の仕事はなんでもいいから食べること!では明日予定通りに!」
と言われました。
当日、点滴のためにクリニックへ向かう途中に、
看護師さんから電話が。
看護師さんキム:「カラフル先生が、CTスキャンをオーダーしたので、いつがいいですか?」
私:「CT? 今ってCTやる時でしたっけ?」
看護師さんキム: 「肝酵素の数値がこのところずっと下がらず、今回もまたかなり上がっているので転移がないか調べるためです」
私:「・・・」
看護師さんキム: 「どこの施設が行きやすいですか?メインキャンパスでなくても大丈夫ですよ」
私: 「それじゃあ、ポートの手術をしたのと同じ、クリニックの裏の病院でお願いできますか?」
看護師さんキム:「OK、ではできるだけ早いところで入れて大丈夫ですか?」
私:「はい、お願いします」
看護師さんキム:「今からこちらへ来るのよね、じゃあ予約日はあとで口頭で伝えますね」
私;「わかりました。今向かってますのですぐ着きます。」
隣で運転中の夫:「なんだって?」
私:「肝臓の数値が高いままだから、肝臓に転移がないかCTやってくださいって」
夫:「・・・」
今までの経験から、心配しすぎると体調に影響するので
先生を信用してマイナスなことは考えないようにしていましたが
いきなり転移の可能性の話が出てきたとは。。
夫: 「でも可能性を排除するための検査だから心配ないよ。
抗がん剤の副作用で数値が上がって下がらない人もいるし、
心配しても仕方ないから考えすぎないで」
私: 「まあね」
これが精一杯言えることでした。
考えるとまた涙が出てきて、涙が出るときすごい痛みがあるので泣かない!とこらえる。。
数値はこの下の3つの肝酵素が問題。
アルカリ性リン酸分解酵素(ALP) 241
アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST) 108
アラニンアミノ基転移酵素(ALT) 130
どの数値までいくと危険とか
素人の私には詳しいことはわからないけど
確かにブルーの通常値の値からははるかに高い。
そして考えてみると確かに、3回目に投与の後
次女が家に帰っていたので(通常は寮生活をしています)
色々やってあげたかったにもかかわらず全く起きられなかった。
動悸や息切れもいつもより激しかった。
今まで以上に副作用が強くなっているだと思っていたけど
実はがんが転移して具合が悪かったのだとしたら。。。
など、次から次へと思い当たることひとつひとつが転移のエビデンスじゃないか、と言う下向き方向に。
グルグル急降下していき、肝臓のあたりが痛い気までしてきた。
そして言葉少なにクリニックに到着しました。
いつも通り、バイタルをとってもらい、
ポートに針をアクセスしてもらって、
座る場所を選んで待っていると、
キムがやって来ました。
キム: 「さっきの件、金曜日(2日後)の18時に予約取れたから、行ってくださいね」
私: 「ありがとう、そんなに早く取れたんですね。」
キム: 「早い方がいいからね」
夫: 「懸念することは転移だけですか?
それとも他にも考えられる原因があります?」
キム: 「他にもたくさん原因はあるけれど、
一番早くわかったほうがいいのは
まずは転移なのでとにかくそれを先に調べて、
その可能性が消えたら、
先生が他の原因についても検査していくと思いますよ。」
夫: 「そうですよね。だから心配いらないって!」
私: 「。。。まあね。」
うちの主人は、よく言うとポジティブ。
仕事は医療系なので、基本的な知識はあります。
お父さんを彼が20歳の時に急にがんで亡くしていて、
お母さん(義母)も十数年前に大腸がんを患い、
手術、抗がん剤をして寛解しています。
なのであまり驚いたり、うろたえたりすることなく、非常にポジティブにわたしを支えてくれています。
わたしは超心配性で何事も最悪の事態を想定しておく後ろ向き思考なのですが、
彼のおかげでだいぶ前向きに考えられるようになってきましたが、
転移かも、と言われてポジティブではいられませんでした。
その心配で、今日の点滴はとても長く感じました。
外の景色をぼーっとみてドラマには集中できず。。
外がまた冬の景色なので余計に明るい気分にはなれず。
なので、いつものわたしの最悪の事態を想定する方法で、
転移していても、手術ができれば治る可能性もあるし、
直腸がんステージ4の5年生存率は(3bの71%よりはかなり下がるけど)15%。
(https://www.cancer.org/cancer/colon-rectal-cancer/detection-diagnosis-staging/survival-rates.html)
2009-2015年の統計とあるので現在のもっと確率は高くなっているはず!
その15%に入ればいいだけだ!
または一生抗がん剤になったとしても、
元気にしている人もいるし、治療さえ続けられればなんとかなる。
(しかし一生となると治療費が大変だな。。一時ストーマは取れるんだろうか?)
もしくは、娘たちが成人する前に死んじゃう場合も想定して、
向こう10年の誕生日プレゼントにあげたいものと、
伝えたいレシピをまとめておくこと、
人生で壁にぶつかった時わたしはどうしたか、
全部言いたいことやってあげたいことをまとめておけば、
とりあえず心残りがない。
備えあれば憂いなし。
とそのためのスケジュールを考え始めました。
どうしても娘たち優先になってしまうのですが、
主人や、妹夫婦、母や友人などにもプランを考えないといけない。
でも今の時代、簡単にビデオも残せるし、
できることの可能性を考えるだけでなんだか楽しくなってきます。
自分が死んだ後のことなのに、不思議。
こんなバカな無駄なこと考えてたんだな。。
と後で思えるように、完全復活を目指します!
とりあえず2日後のCT。
何はともあれ、4クール目の投薬終了!(5FUはまだ48時間続きますが)
これで8回のうち半分終了!
副作用はいつも通りで特に新しい症状は出ていませんが、
回数を追うごとに一つ一つが強く出ている感じがします。
でも遅かれ早かれよくなる日が来る、と思えばなんとかあと4回できるかな。
これも、家族のサポートがなければ大変ですが、
いろいろやってもらえるので
安静にすることだけに集中させてもらって、ありがたいです。